2007/09/16
文責 046
文責 046
あの、出崎統が送る「劇場版CLANNAD」は「劇場版AIR」に比べると、とても原作に忠実であり、良く言えばすごくまともな、悪く言えば少々物足りないできになっていました。いや、私はすごい満足でしたよ。
話は原作の渚→アフターの汐を潔く扱っている。また、主人公と父との確執に対しては、原作よりも素晴らしい回収を行っている。(この部分は原作がひどるぎるということもあるが)
また、渚以外の少女は、完全に背景であることも潔くてよい。(100分程度でまとめるためには)
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以下ネタばれあり
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- 主人公の朋也は幼い頃から不思議な夢を見ていた。
- その夢の世界では朋也は一人孤独に生きていたが、誰か別の生命の気配を感じて、それを捜し求めていた。
- また朋也は、バスケのスポーツ推薦で高校に入学が決定した折に、妻を失って荒れているお父さんが酔っ払って買ってきた菓子折りの特上寿司を「いらない」と言ったために、父に腕の腱を切られバスケができなくなる。そのため、父を憎み、少し荒れた生活をしていた。
- ある日、学校に行く途中に古河渚という少女に出会い、一緒に学校に行くことになる。
- その日、昼食の時間に屋上に行くと、たまたまその少女に出会う。渚はあんぱんが好きらしいので、友人の春原がパシって買ってきた大量のあんぱんで餌付けする。
- 夜、春原は、体が弱く一年留年しているなどの渚のパーソナルデータを朋也に伝える。春原曰く「僕の情報網はすごいんだぜ」。
- 春原はサッカーのスポーツ推薦で高校に入学したが、試合中の暴力事件により、退部。またその事件により、乱暴者というレッテルを貼られて、高校で会話をするのは朋也だけらしい。(あれ? 情報網は? 盗み聞きでもしてるのかしら)
- 渚は学校に居場所が無いと感じていた。そんな渚を朋也は自分を省みずに励ます。
- ここで、近いうちに創立祭と生徒会役員選挙があると示唆されるが、これ以降生徒会役員選挙の話は一切出てこない。
- 翌日、渚は演劇部をやりたいと言い出して、十数枚の手書きのポスターで部員勧誘を試みるが、生徒会の人に「いや、もう勧誘の期限が切れているので駄目」と言われる。それにキレた春原は生徒会の生徒を暴行する。以前にも暴行事件を起こしている春原は「次、暴力を振るったら退学だ」と誰か(モブ)に言われるが、何故かこの暴行に対してのお咎めは無かった。
- 生徒会の人に暴行する春原を止めるために仲介に入った、英語教師の伊吹公子に対しても春原は殴りかかり、飛びかかる。しかし、合気道の達人である公子に攻撃はことごとく避けられる。このことに対しても春原にお咎めは無かった。(これって問題じゃないか??)
- 放課後屋上に集まる朋也、渚、春原。渚は生徒会に駄目にされた手書きポスターに悲しむも、「私は何枚でも書く」宣言。春原の「そんなことをやってもすぐに生徒会に駄目にされる」という発言に一同絶望。そこに智也が「お前は一枚だけ描けばいいんだ! あとはそれをコピーして使おう」と発案すると、「その手があったか!」と一同盛り上がる。(最初からそうしようよ!)
- そこに公子先生登場。実は公子先生は元演劇部の顧問だった。ここで、公子先生から、部員勧誘の許可をもらい、三人以上の入部希望者で演劇部ができるようになる。
- コピーを使い、渚と朋也と春原で尋常じゃない量のポスターを学校中に張りまくるが、残念ながら部員は集まらなかった。
- ここで朋也のナレーションで「しかし、渚はここでとんでも無い手を使った」と入る。そのとんでもない手というのは、朋也と春原を入れて三人で演劇部をやるということだった。(全然とんでもなくねぇ)
- しぶしぶ演劇部に入る朋也と春原。渚は「一人芝居やるから、二人とも別に出なくていい」という。(それはそれでちょっと酷い気がする)
- 三人で行う部活の打ち合わせのために、渚の家でご飯を食べることになった時に、春原が急に「用事がある」と言って帰っていく。
- 朋也はその春原を呼び止めて訳を問い詰めると、春原は「うち、実は経済状態がすごい厳しい。しおくりも全然ないから、遊んでる暇は無い」と急に重い事情をカミングアウト。これに涙ぐみ「ならしょうがない」と春原を見送る。
- 渚の家に行った朋也は、何故か渚の父である秋夫とキャッチボールをすることになる。しかし、腕の腱が切れていてボールを投げることができない朋也は、セパタクローのスパイクのように野球ボールを蹴り飛ばして、秋夫をふっ飛ばす。(朋也すげぇ!)
- 渚の家族と朋也で夕食を食べ終わった後、何故か古河夫妻にお泊りを強要される。そしてお泊りする。
- お泊りの最中に、渚が行う劇は、渚が昔から見ている夢の話であるということを知る。
- 創立祭当日。まだ演劇のシナリオは書けていなかった。渚以外は演劇中止を覚悟するが、渚は「シナリオは書けなかったけれど、全部私の中にあるからぶっつけ本番でやる」という。(なら最初から文章におこさなくてよかったんじゃない? 一人芝居なんだし。つうか、問題は練習してないことじゃないのか?)
- 渚が演劇をやりたかった理由は、体の弱い自分のために、自分達の夢を諦めた元劇団員の両親に、元気になった自分をみせたいがためであった。
- ぶっつけで行った一人劇は、朋也の夢の世界と同じであった。あの薄ら寂しい夢を見ているにも関わらず、懸命に生きている渚を愛おしく思った朋也は、劇が終わるやいなや、「渚好きだ!」と抱きつきながら告白。(ここは、あまりにも突然すぎてビックリした)
- この後回想で、朋也と渚が同棲を始めたこと、渚がまた一年留年したこと、一年留年したけれどちゃんと卒業したこと、朋也が電気工として働き始めて、渚はファミレスでパートをしていたこと、また渚との暮らしは沢山の人が家に来たりしてとても賑やかだったことが駆け足で示される。
- そうこうして、渚に朋也との子供ができる。しかし、昔から体の弱かった渚は、子供を生むと母体が危なかった。
- しかし、渚は生むことを選んだ。
- そうして、渚の子供である汐を生んで渚は死んでしまう。
- それから五年後。朋也は渚の死によってひたすら塞ぎこんでいた。曰く「あの夢は見なくなったが、現実という悪夢が永遠と続く」。
- 当然仕事にも行っていない。仕事の先輩からは「無断欠勤じゃなく、毎日俺に仕事を休むと連絡があるということにしておいてある。いつでも仕事に戻ってこい」といわれる。(ん? 五年も休んでたらさすがに解雇されるよ)
- 子供である汐も、古河夫妻に預けたまま会っていない。
- 友人の智代や春原が元気付けに来てくれるが、それらとも一切口を聞かない。
- そんなある日、朋也の父が家に訪ねてくる。
- 父は「汐に会え。がんばれ」と朋也に言うが、「お前に言われる筋合いは無い」とはねられる。しかし、父はめげずに「お前はこのままでは私と同じになってしまう。妻を失って自分ひとりで悲しみに暮れて、お前を放ってしまった私のように」と言って、渾身の土下座をして朋也に謝罪する。(お父さんかっこいい!)朋也はその夜号泣する。
- 次の日、仕事の先輩や友人達に強引に旅行に連れて行かれる。
- 塞ぎこんでいる朋也は憤慨して、なぜこんなことを行うのか先輩に問う。この旅行を企画して、先輩や友人達にお願いしたのは朋也の父であったが、先輩は「お前も大人になれば分かる」とお茶を濁す。
- 駅に着いた朋也を待っていたのは、古河夫妻に抱かれた汐だった。
- 汐は朋也を確認すると、急いで走って向かってくる。その慌てぶりに危険を感じた朋也も汐に向かって走り出す。
- 汐は案の定転倒しそうになるが、間一髪で朋也のスライディングが間に合い、汐を受け止める。
- そのとき、あの時見た夢の続きを感じて、汐との未来を感じて、物語は終わる。
――その他――
・ハーモニー、画面分割、三回バン、光の扱いなど出崎さんの代名詞ともいえる演出が随所に散りばめられている。
・映画が始まる時「携帯の電源を切ってください」とスクリーンに出てきて、渚役の中原麻衣が精一杯の舌ったらずな声で「う~んと、映画上映中は携帯電話の電源をお切り下さい」と言ったあとに、「ふ~、よかった、ちゃんと言えました」と言うのがある。これは完全に、keyと同じビジュアルアーツであるZEROの「はじめてのおるすばん」という知る人ぞ知るゲームのOP前の口上と同じでした。吹いちゃいました。
・映画のエンディングで、あの名曲「小さなてのひら」のアレンジが流れた。「いいなぁ」と聞き入っていたら、すぐにマルメロに曲が変わる。ここで腹が立ったのは私だけでは無いはずだ。「小さなてのひら」なめんな!(だんごの方は、まぁよかったけどさぁ)
・出崎さんのギャグ感覚に対しては、人によりすごい感じ方が違うと思う。すごい古い。(鼻に指を突っこんだり、漫才したり)ちなみに私は大爆笑。
・公子が合気道の達人であるのは、声を当ててる皆口さんがYAWARAの柔ちゃんの声を当ててたからだろうと勝手に思ってます。